ちょっと時間が迫っているのでしっかり書けないかもしれませんが、それはいつものことでもあるので書いていきます。
最初、アマゾンでレビューを見たときなかなか酷評が多かったので不安だったのですが、自分で読んでみてそんなにひどいな、とは思いませんでした。でもやっぱり、ゲームの雰囲気とは違う気がします。
表現はやっぱりわかりやすくて、これはあの場所のことだ、とか、あれをここに持ってきたんだ、とか面白くて楽しかったのですが。会話文が妙なところがあったりして、読みづらかったです。
それから、書いているのが宮部みゆきさんだからでしょうか、書きすぎ、と思ってしまいました。原作ゲームICOは、交わされる言葉も語られる内容も非常に少ない。だからって、それをそのまま小説化したのではちっとも面白くない。だから、作者さん自身の想像によるICOの物語は非常に面白くて、なるほど、うまいな。こういう捉え方もありだな、と思っいました。けど、私にとってICOは「後々どうなったかが気になるところはたくさんあるけれど、その後どうなるのかをそれとなくそれとなく表現されているかいないかくらい」で終わるものなので、リドルストーリーのようなものになっても歓迎でした。それがしっかりがっつり長編冒険モノになっていて少し残念。でも、それが作者さんの世界なんですよね。
もしかしたら先にこの本を読んでしまって、ゲームには手を出さない可能性があった私。本を読まなくてよかった、とゲームをやった時に思いました。やっぱりノベライズは、他の人のICOの世界を知る絶好の機会、と取るのが一番いいです。
あ、それから、それでもやっぱり、宮部みゆきさんがノベライズしてくれてよかったなって思います。ゲームの中のさまざまな断片、謎、疑問をうまくつなげてあり、改めてその力を認識しました。また機会があれば宮部みゆきさんの作品をもっと読んでみたいです。
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